──MariaDB 10.5/10.6 問題をやさしく解説──
※本記事は参考情報です。記載内容に基づいて発生した損害・トラブルについて、当サイトは一切責任を負いません。必ずバックアップを行い、自己判断でご対応ください。
- 1. はじめに:WordPressで表示される「古いデータベースサーバー」警告とは?
- 2. 結論:ほとんどの共用サーバーは、ユーザーがDBバージョンを選べない
- 3. とはいえ「待つしかない」は半分正解・半分不正解
- 4. WordPress のデータベースの役割(初心者向け解説)
- 5. 選択肢①:ホスティング会社のアップデートを待つ(最も一般的)
- 6. 選択肢②:新しいDB(10.6以上)が選べるサーバーでは手動移行も可能
- 7. 選択肢③:最新DBを提供するサーバーへ移転する(最も確実)
- 8. 選択肢④:警告を無視する(短期的には問題なし・長期は非推奨)
- 9. 国内レンタルサーバーの DB バージョン比較(2025年)
- 10. MariaDB 10.5 を使い続けるリスクと安全性
- 11. サーバー移転を簡単に済ませる方法(初心者向け)
- 12. よくある質問(Q&A)
- 13. まとめ
- 他の記事も読んでみよう
1. はじめに:WordPressで表示される「古いデータベースサーバー」警告とは?
WordPress の「サイトヘルス」項目に、以下のような警告が出ることがあります。
古いデータベースサーバー
推奨されるバージョン(MariaDB 10.6 以上)を使用してください。
この警告は、使用しているホスティングサーバーのデータベース(MariaDB)が古いことを示すもの です。
ただし、表示される警告の意味や、ユーザー側でできる対処方法は意外と知られていません。
この記事では 初心者でも理解できるよう丁寧に解説し、国内サーバーのバージョン比較と具体的な対応方法 をまとめています。
2. 結論:ほとんどの共用サーバーは、ユーザーがDBバージョンを選べない
多くの国内レンタルサーバーでは、
データベースのバージョンはサーバー全体で統一されており、契約者が個別に選択・変更することはできません。
よって、
- MariaDB 10.5 → 10.6
- MySQL 5.7 → MySQL 8.0
といった更新は、ホスティング会社側が提供するまで待つ必要があります。
3. とはいえ「待つしかない」は半分正解・半分不正解
実際には、ユーザーが取りうる選択肢は 4つ あります。
4. WordPress のデータベースの役割(初心者向け解説)
WordPress は以下の2つで成り立っています:
✔ PHP
→ WordPress が動くための処理を行うプログラム
✔ データベース(MariaDB / MySQL)
→ 記事・設定・コメント・ユーザー情報を保存する場所
そのため、データベースのバージョンが古いと…
- 将来の WordPress アップデートで互換性が切れる可能性
- プラグインが対応しなくなる可能性
- セキュリティ上の不安が増す
- サイト速度に影響する可能性
といった問題が発生することがあります。
5. 選択肢①:ホスティング会社のアップデートを待つ(最も一般的)
多くのホスティングでは、データベースのバージョンは一括管理されており、
ユーザーが変更することができません。
この場合は、
サーバー会社が MariaDB を 10.6 以上へ更新するのを待つ
という対応になります。
最も安全ですが、更新まで時間がかかる場合があります。
6. 選択肢②:新しいDB(10.6以上)が選べるサーバーでは手動移行も可能
一部のサーバーでは、
「新規データベースを作成すると最新バージョンになる」
という仕様があります。
その場合は:
- 旧DBをエクスポート
- 新DB(最新バージョン)を作成
- インポート
wp-config.phpを新しいDBに変更
という方法で移行可能です。
ただし、DBバージョンが固定されているサーバーでは利用できません。
7. 選択肢③:最新DBを提供するサーバーへ移転する(最も確実)
サーバー移転は最も確実で失敗が少ない方法です。
現在は移転用プラグインが進化しており、
初心者でも30〜60分で移転できるケースが多くなっています。
8. 選択肢④:警告を無視する(短期的には問題なし・長期は非推奨)
現在の WordPress が要求する最低バージョンは:
- MySQL 5.7+
- MariaDB 10.4+
そのため、MariaDB 10.5 の環境であれば、
当面は問題なく動作します。
ただし長期的にはリスクが高いため、
更新か移転を視野に入れる方が安全です。
9. 国内レンタルサーバーの DB バージョン比較(2025年)
※公式情報をもとにした一般的な傾向です。各社の仕様は変更される可能性があります。
| サーバー名 | 提供DB | バージョン | 備考 |
|---|---|---|---|
| ConoHa WING | MariaDB | 10.6 | 最新バージョン提供が早い |
| エックスサーバー | MariaDB | 10.5(→10.6へ順次更新中) | 安定性が高い |
| ロリポップ! | MySQL | 8.0 | MariaDBではないが高速 |
| mixhost | MySQL | 8.0 | 表示速度に強い |
| さくらレンタルサーバー | MariaDB | 10.5 | 10.6提供は未定 |
| カラフルボックス | MariaDB | 10.3〜10.5 | サーバーによって異なる |
10. MariaDB 10.5 を使い続けるリスクと安全性
✔ 現時点
問題なし。WordPress要件を満たしているため、警告は「推奨レベル」。
✔ 将来(1〜2年後)
・WordPress 7.x系で動作要件が上がる可能性
・プラグインの互換性低下
・速度やセキュリティが劣化する可能性
→ 長期運用を考えるなら、10.6 以上が望ましい。
11. サーバー移転を簡単に済ませる方法(初心者向け)
移転作業が難しい時代は終わっています。
おすすめプラグイン
- All-in-One WP Migration
- UpdraftPlus(バックアップ+移転)
これらを利用すれば:
- 旧サーバーでバックアップ
- 新サーバーで復元
- DNSを切り替える
だけでOKです。
12. よくある質問(Q&A)
- Q1DBバージョンが古くてもSEOに悪影響はありますか?
- A1
直接的な影響はありません。ただし、速度低下は間接的な影響を与える可能性があります。
- Q2WordPressはMariaDB 10.6でなければ動きませんか?
- A2
いいえ。現時点では MariaDB 10.4以上 がWordPressの要件です。
- Q3DBバージョンをホスティングに「上げてほしい」と依頼すれば変えてくれますか?
- A3
共用サーバーの場合、基本的に不可です。
- Q4DBバージョンの切り替え画面がないのは普通?
- A4
はい。多くの国内サーバーでは、ユーザーが選択できません。
- Q5サーバー移転は危険ですか?初心者でもできますか?
- A5
安全に行えるプラグインがあるため、初心者でも比較的簡単に可能です。
ただしバックアップは必ず取ってください。
13. まとめ
- WordPress の「古いデータベースサーバー」警告は深刻なエラーではない
- 多くのサーバーは ユーザーがDBバージョンを選べない仕様
- MariaDB 10.5 は現時点で動作要件を満たしている
- 長期運用を考えるなら 10.6 以上が推奨
- 選択肢は「待つ/移行/移転/一時的に無視」の4つ
- 本記事の内容は参考情報であり、作業は自己責任で
※本記事は参考情報です。記載内容に基づいて発生した損害・トラブルについて、当サイトは一切責任を負いません。必ずバックアップを行い、自己判断でご対応ください。
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