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「政治が悪い」と言う前に。私たちは何を見抜けていないのか

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「政治が悪い」と言う前に。私たちは何を見抜けていないのか 政治・社会

…「政治が悪い」と言いたくなる――。
けれど本当に“悪い”のは政治そのものなのか、それとも、私たちが「見抜く力」を持たないまま投票している構造なのか。


電気代が上がった。税金が増えた。給料は増えない。
そんなとき、多くの人はつい「政治が悪い」と口にする。
けれど、ふだん政治を追っていない私たちに、何が“悪い”のかを見抜く目はあるだろうか。

政治は遠い存在に見える。だが生活のすみずみに、政治の影は潜んでいる。
この記事では、「政治を見抜く力」を育てる視点を、実例とデータで具体的に解説していく。

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要因内容
外部帰属バイアス人は困ったときに「自分ではなく他人・制度のせい」にしやすい心理。
情報の非対称性普段政治に触れないため、“派手な言葉や印象”に影響されやすい。
投票率低下構造無関心層が増えると、熱心な支持母体が勝ちやすくなる。
「政治は難しい」感覚制度が複雑で、理解が追いつかない。結果、距離が生まれる。
万能幻想「政治家が選ばれたら何とかしてくれる」と思い込みがち。

つまり、「関心がない」状態が、構造的に“関心のある人たち”だけを得させる仕組みを支えている。


指標政治家層一般市民層(中央値)
世襲議員比率約35%(自民党では45%)
平均資産額約2億3,000万円約440万円
「生活に余裕がない」割合約64%
子どもの教育環境私立・留学多数公立中心
可処分所得約120万円/月約25万円/月

政治を握る層と、政治に翻弄される層。
両者の「生活感の距離」は、数字以上に深い。


  1. 世襲構造
    • 地盤・資金・後援会が“遺産”として引き継がれる。
    • 政治が「家業」化し、閉じた世界が続く。
  2. 立候補コストの高さ
    • 供託金だけで300万円以上。広告・後援会費を含めると数千万円規模。
    • 経済的に余裕のある層しか参入できない。
  3. 既得権の囲い込み
    • 経済団体・宗教団体・労組など“票田”を持つ組織が優先されやすい。
    • 無所属や一般市民は不利。
  4. 「痛みを知らない」政治文化
    • 生活困窮・非正規・育児負担を体験せず、数値でしか議論できない。

チェックポイント注意点見抜く質問例
曖昧語「検討する」「促進する」「支援する」など「いつまでに? どのくらい?」
数字・統計「98.8%実現」など過大表現「定義は?母数は?進捗報告は?」
美辞麗句「皆さんの声を聞く」「改革」「何を?どの制度を?」
宣伝量広告・ポスター・露出量内容より“宣伝力”に惑わされない
実績強調“着手”を成果扱い「完了報告」があるか確認

兵庫県知事の「公約実現率98.8%」は、実は“着手しただけ”の数値。
日本ファクトチェックセンターが検証し、誤認を指摘している。

【参考URL】


  1. 候補者を3人に絞る。
    SNSではなく、公式サイトと議会活動記録を確認。
  2. 公約の“3要素”を探す。
    → 数値目標・期限・財源。これがなければ実現性は薄い。
  3. 政党との整合性を確認。
    個人の主張が党綱領と矛盾していないか。
  4. 政治資金をチェック。
    総務省「政治資金収支報告書」で、献金元や支出先を見ておく。
  5. 第三者評価を見る。
    言論NPO・いい政治ドットコムなど。ただし評価基準を鵜呑みにしない。

行動内容
進捗チェック政党・議員の公式サイトや議会記録を半年に一度確認。
問い合わせ地元議員にメール・質問状を送る。回答をSNSで公開。
署名・請願賛同する政策や条例にオンライン署名。
議会傍聴・NPO参加現場の空気を知り、議論に参加する。
次回投票で評価する「説明責任を果たしたか」で再投票を決める。

Q1
無党派でもいい?
A1

問題ない。ただし情報を自分で精査しないと“印象操作”に流されやすい。

Q2
専門家が高評価の政党を選べば?
A2

評価基準次第。自分の生活テーマ(教育・税・福祉など)で判断を。

Q3
庶民は何も変えられないのでは?
A3

個人では難しいが、“集まれば力になる”。署名・SNS発信・質問状など可視化が鍵。


「政治が悪い」と言うのは簡単。
だが、誰を選び、どの構造を許してきたのかを見直さなければ、何も変わらない。

政治を見抜く力とは、
“言葉よりも構造を見抜く力”。
“怒る”より、“問いを立てる力”。


  • 直近の選挙で気になる候補3人をピック。
  • それぞれの公約を「数値・期限・財源」で比較。
  • 半年後にその進捗をチェック。
  • SNSで一文でも「自分の判断理由」を発信してみる。

🪶 この記事の目的:
政治を「他人事」から「自分事」へ。
批判でも賛美でもなく、“見抜いて選ぶ”市民になるための実践ガイド。


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